缶バッチの思い出

 缶バッチを作る機械が、小学校の時に流行っていました。

私はその機械を持っていなかったのでいつも羨ましく見ているだけでしたが、友達に作ってもらったり買ったりして好きな絵柄の缶バッチを帽子やかばんに付けるのが楽しかったです。それから10年以上たって高校生になってから、あの缶バッチを作る機械についてふと思い出しました。

 その頃の私はモッズコートやTシャツなどに好きなバンドの缶バッチをつけてアレンジするのにハマっており、派手な缶バッチをたくさん集めてファッションに取り入れていました。
雑貨屋や洋服屋に行ってはそうした缶バッチを購入していたのですが、洋服に合わせて色や大きさ、柄などを変えたいと思うと多くの缶バッチが必要になります。そこで、自作できないだろうか、と思ったのです。

 懐かしさもあり機械を購入してみると、なかなかの使い勝手! 私はかわいい生地を買ってきたり自分でイラストを書いたりしてどんどん自宅で缶バッチを量産するようになり、完全に趣味になりました。

小学生のころ機械を持っていなかった鬱憤をはらしているのかな、とも思いましたが、不器用な私が簡単にファッション小物を作ることができたという満足感と達成感があったのでしょうね。
 高校の頃に使っていた机の引き出しから大量に自分で作った缶バッチが出てきたので、ふとその頃のことを思い出して懐かしくなりました。